静岡県では、なぜ太陽光発電を導入するメリットが多いといわれるのでしょうか。その理由について、3つのポイントを挙げて紹介します。
静岡県は、全国トップランクに入るほどの日照時間の長さを誇っています。イメージ通りと思った方も多いように、静岡といえば明るく暖かい地域という印象があります。
気象庁の発表によると、全国の主要な観測地点の中で年間日照時間のトップは静岡県の御前崎市です。(2015年1月時点)ここ30年の年間平均日照時間は、2,230.6時間。全国3位の浜松市も2,207.9時間ですから、正に太陽光発電にうってつけの地域といえるでしょう※。
静岡県では、太陽光を含め、恵まれた自然環境を活かした新エネルギー導入への活動に積極的です。その一環として行われているのが、未来のエネルギー推進会議です。地球温暖化防止活動推進センターも設けられ、太陽光発電の導入が推進されています。
静岡県では、太陽光発電設備の設置に対する補助金制度も始めています。平成29年度の場合は予算額が8,000万円用意され、既築住宅2,000軒に相当すると見込まれているほどです。※
補助額は1kwにつき1万円で上限4万円までながら、融資ではなく補助金として出るのは助かります。補助対象は、静岡県内の既築住宅に太陽光発電設備を設置する個人か法人です。
実際に静岡で太陽光発電を設置する際の注意点としては、発電電力が挙げられます。発電電力が高ければ、売電収益も上がるというもの。しかし、そのためには発電施設が「低圧なのか高圧なのか」注意しなければいけません。
太陽光発電の投資物件に書かれている「低圧」「高圧」という単語。これは発電力の違いを表しているのですが、どのように違うのでしょうか。
低圧と高圧は、「電気事業法」や「電気設備に関する技術基準を定める省令」で明確に定義されています。これは工場などの電気を使った大型設備に関係する法律なのですが、発電事業者にも適用されるので、太陽光発電を設置する方も注意する必要があります。
低圧と高圧は、大きくいうと発電出力と電圧に違いがあります。発電出力の施設において、低圧は50kW未満、高圧は50kW以上になります。また、発電施設の電圧の違いは、低圧は「交流:600V以下、直流:750V以下」、高圧が「交流:600Vを超え、7000V以下、直流:750Vを超え7000V以下」です。ちなみに交流・直流ともに7000Vを超えるものを特別高圧と言います。
高圧の方は発電電力が高くなり、収益が増えることになります。そのため、高圧にすることにメリットばかり感じてしまうものですが、実は低圧、高圧、それぞれに相応のメリットとデメリットが存在するのです。< ここでは、低圧と高圧のメリットとデメリットを解説します。
低圧は発電出力が小さいかわりに法律上の縛りも少なく、いざトラブルが起こった際の規模も小さくなるのが特徴です。そのため、以下のようなメリットがあります。
設備規模が小さいことで低圧のメリットは大きいのですが、一方でデメリットも存在します。
高圧のメリットは当然ながら発電出力の大きさにあります。施設規模が大きくなることによるメリットを紹介します。
高圧発電施設はトラブルの際、規模が大きくなるため、法律上の縛りも大きくなります。これは高圧太陽光発電のデメリットのひとつ。他にも施設規模が大きいことによるデメリットを紹介します。
太陽光発電設備を取り付ければ発電して電力を売ることができる、と世間が活気づいたのも既に10年前のこと。当初は1kwhにつき50円近かった売電価格が、2017年には28円にまで低下し、2019年以降の市場価格は24円が原則になるといわれています。2012年にスタートした政府による再エネ固定価格買取制度(FIT)も、期限があるのがネックです※。
FITと呼ばれる再エネ固定価格買取制度は、政府が主導して一般家庭への電力買取に積極的な姿勢を示した制度です。再エネで発電した電気を一定期間は固定価格で買い取ることを電力会社に義務化する制度で、余剰電力の買取が対象です。制度が仮スタートした2009年には、1kwhあたりの買取価格で48円という高値になるほどの好景気のイメージがあり、当時太陽光発電をスタートした人には毎月いくらかの収益が出るというメリットを得られたことでしょう。
ところが、2012年には1kwhにつき42年、2017年には1kwhあたり28円と、年々買取価格は下がる一方です。理由は、全国民が電力を使用する際に上乗せされている再エネ賦課金にあります。太陽光発電を自宅に導入していない人でも、自動的に再エネ賦課金として再生エネルギーへの支援をしているのです。
これでは、太陽光発電を導入して収益を得ている人だけがおいしい思いをするイメージになります。そこで電力の買取価格を引き下げることで、不均衡の是正が行われているのです。
FITの買取期間は10年間ですから、2019年には期限が来てしまう家庭や事業所もあるでしょう。買取価格が低くなるだけでなく、もう電力を買取してもらえなくなる時代がくるのです。これを2019年問題として、太陽光発電導入による金銭的メリットの消失が危ぶまれています。問題視されることが続けば、太陽光発電を導入する人自体が減ってしまうかもしれません。
2019年問題も心配とはいえ、太陽光発電の導入は電力の買取にメリットが限定されているわけではありません。太陽光発電によって電力を作れることには違いがないのですから、蓄電すれば家庭内により多くの電力を自家供給することができます。
そのためには、蓄電池が必要です。家庭用蓄電池の導入が叫ばれているのは、このためです。何より、自然災害などの影響による停電時でも、蓄電しておくことで停電の心配をしなくて済むのは助かります。
2019年問題も含めて、太陽光発電の導入に迷っている方は多いでしょう。初期費用が大きな負担になるのは間違いなく、今後初期費用を売電によって回収するのが難しくなるのも必至です。太陽光発電を今導入するべきメリットがあるのか、考えてみましょう。
先述したように、売電価格はFITの改正が2017年に行われて以降、スタート当初の半額に近いといっていいほどに低下しました。2019年以降は市場価格24円が原則となり、現在よりさらに減少するのは明らかです※。
売電価格が40円台の時代に太陽光発電を導入した場合、初期費用を回収しても収益が出るというケースが珍しくありませんでした。収益とまではいかずとも、初期費用を回収できれば安心でしょう。
2019年以降はさらに売電価格が低下する見込みですから、FITの買取期限である10年以内に初期費用を売電収益によって回収できるかどうかが危ぶまれます。日照時間が長い地域ほどリスクを回避しやすいでしょうから、静岡での太陽光発電には期待が持たれています。
太陽光発電導入のための初期費用を売電によって回収するのが難しくなっても、あきらめることはありません。自家発電ができるということは、そのぶん電力を買う必要がなくなるということです。
つまり、これまで負担していた電気代は減らすことが可能です。有限なエネルギーを消費することもなくなりますし、地球環境にやさしい発電をして暮らせるのは心を豊かにしてくれます。今迷っているのであれば、買取価格がこれ以上下がらないうちに導入を急ぐのも、検討してみるべきでしょう。
静岡の売電収益は、他の地域と比べて高いのでしょうか?これまでの実績として、太陽光発電を既に導入している家庭からの声を見てみましょう。
太陽光発電を導入する家庭は、売電収益だけが目的というわけではありません。地球環境のためを考え、自家発電によって停電時に困らないようにするなどに興味を持って始めた人も多いのです。そんな家庭の中には、毎月1~2万円台の収益を得ているケースが珍しくありません。場合によっては、2万円を超える売電収益を毎月のように得ている家庭もあるようです。
FITの買取期限が10年だけに、太陽光発電導入の初期費用を10年で回収したいと焦る人は多いようです。ただし、初期費用の回収を10年と決めつけることはありません。
電力会社から買っている電力を減らすこともできますし、長い目で見て導入を検討できるのが太陽光発電の良いところです。
静岡は日照時間に期待できる地域ですから、太陽光発電による収益も兼ねて収益物件に設備を取り付けることを検討してみる価値があります。既に収益物件を経営している方、これから静岡での収益物件を検討している方も太陽光発電の導入を考えてみて損はないでしょう。
静岡での太陽光発電の収益について、参考になりましたでしょうか。太陽光発電を導入するには、立地条件なども関係してきます。それでも導入に踏み切った人達が、売電収益というメリットを得ています。経済のみでなく、様々な面におけるメリットを踏まえて静岡での太陽光発電を検討してみてください。
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